スギのゲノム編集に世界で初めて成功。

スギなど針葉樹の狙った遺伝子領域だけを改変するゲノム編集技術の開発に、森林総合研究所森林バイオ研究センター、農研機構、横浜市立大学の共同研究チームが世界で初めて成功。

針葉樹などの品種改良は、交配と優良系統の選抜といった作業を要し、10年単位の時間が必要だった。この育種期間を短縮するため、DNAマーカーを使って優良系統の早期選抜などのゲノム情報を用いた新育種技術も開発されているが、遺伝子の狙った領域をピンポイントに改変する「ゲノム編集技術」は開発されていなかった。
2012年に新たなゲノム編集技術として発表された「CRISPER/Cas9システム」は、2015年に広葉樹での成功例があるが、針葉樹では成功例が報告されていなかった。研究では、システムが杉で効率よく機能するよう最適化することで、ゲノム編集が可能となった。
検証のため、杉の胚にある葉緑素合成に関与する遺伝子を改変。ゲノム編集により葉緑素の合成が阻害され白い葉を持つ杉が生まれたことにより、針葉樹のゲノム編集に世界で初めての成功例となった。
今後は、更にゲノム編集効率を向上させ、杉の無花粉化や杉以外に応用する研究を進める。

参考リンク:プレスリリース(農研機構)