世界初、農薬が有機汚染物質から作物を守ることを発見。

ダイオキシン類など有機汚染物質の作物への蓄積を低減する効果が農薬にあることを、神戸大学を中心とした研究グループが発見。農薬の本来の利用法とは異なる作用を世界で初めて見出した。

ダイオキシン類や殺虫剤ディルドリン、環境ホルモンなどの有機汚染物質は高い毒性を持つことから、製造や使用が禁止されているが、禁止以前に大量に使用されたため、農地などを広範囲に汚染している。ウリ科の作物はMLPというタンパク質が土壌中の有機汚染物質と結合し、葉や果実に蓄積する性質を持つ。この性質に着目し、(1)「MLP遺伝子の発現を抑制する農薬」と(2)「MLPと結合する農薬」の2種類を散布、有機汚染物質の蓄積の抑制を試みた。
(1)では根と導管液においてMLPの量が減少、導管液中の有機物質濃度は52%の低下を確認。
(2)では根においてMLPと有機汚染物質の結合を阻害することを確認。結果、MLPを介して果実に蓄積される有機汚染物濃度は15%の低下を確認。
研究の結果、汚染された土壌でも汚染レベルの低い作物の生産が可能になることが分かった。今後は、農薬を利用した作物汚染低減化法が普及することが見込まれる。

参照リンク:神戸大学