飛ばないテントウムシを開発。高い定着率の天敵製剤。

近年、薬剤抵抗性害虫の出現懸念や薬剤散布作業の負担などから、農薬ではなく天敵を利用した害虫防除法の研究開発が進行。なかでも難防除害虫であるアブラムシを大量に捕食するナミテントウは、他のテントウムシ類より大量増殖が容易なため、アブラムシ防除に有効な天敵であると考えられてきた。ナミテントウは飛翔能力が高く、アブラムシをほぼ食べ尽くしてしまうと飛んで逃げてしまい、定着率が低いことが課題。農研機構は「飛ばないナミテントウムシ」を育成し、天敵製剤として販売。幼虫からアブラムシを食べ、成虫になったあとも定着し食べ続けるため、捕食効果は大きい。
アブラムシが少なくなった際の「飛ばないナミテントウムシ」用の代替餌としては、「アルテミア」(節足動物ブラインシュリンプの卵)を麻ひもに貼り付けた資材を利用。動物性タンパク質のため、アブラムシの餌にはならず、またナミテントウはアブラムシがいるうちはアブラムシを好んで捕食するため、捕食量の低下もみられない。「アルテミア」はタバコカスミカメなどのカメムシ類、スワルスキーカブリダニなどにも利用可能。

参考リンク:農研機構